教養小説

教養小説とは、小説のジャンルのひとつで、発展小説、形成小説、ビルドゥングスロマン(Bildungsroman)とも呼ばれています。
ドイツにおいてこのような小説が支配的となって、発展してきました。
主に主人公の人間的な成長をテーマに物語を描いたもので、主人公の心理が外部環境や人間関係、文化的環境と接触したり、交渉したりすることによって、人格形成をしていく成長過程を描いたものとなっています。
この小説のジャンルは他のジャンルと違い、物語の中で形成されている根本的なテーマが未解決となっているので、それを読み手の現実世界に置き換えさせて読者に自己のあり方を考えさせる性格のものとなっています。

初期の教養小説の代表的なものはゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』で、その他海外の作品では、チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』『大いなる遺産』、ヘッセ『車輪の下』、サマセット・モーム『人間の絆』など、日本では、夏目漱石『三四郎』、森鴎外『青年』などがあります。